七不思議 「栃木市・大中寺」 [栃木県]
ひっさしぶりの晴れ間
せっかくなので、栃木県のこの辺りへ!
JR両毛線・大平下駅近くの大中寺 (だいちゅうじ)
アジサイ そろそろ終わりですね
写っている山門 近くにある皆川城という城の裏門を移築した貴重な門らしいです
ここ大中寺
上杉謙信と北条氏康が、和議を結んだ寺として有名ですが
地元では、大中寺の七不思議という話があります
1.油坂
勉強大好きなある小僧
夜勉強するための明りの油が無くなってしまい寺の本堂から盗んでいました
ある夜見つかってしまい、逃げる最中にこの階段で転げ落ち死んでしまいます
それ以来この階段を使うと不幸になると云われ、脇に道を作ったとか
今でも塞がれています
2.不断のかまど
ある小僧がこのかまどの中で寝てしまい
それを知らずに火をつけられ小僧は死んでしまう
それ以来このかまどは、火を絶やさなくなったとか あれっ今は点いて無い!
3.馬首の井戸
戦に敗れた武将が自害しようとしたが愛馬が離れず
やむを得ず愛馬の首を切り、井戸に投げ自分も自害
以後、井戸に馬の首が浮かび上がり、中から馬のいななきが聞こえるようになった
4.不開の雪隠 (あかずのせっちん)
戦に敗れて逃げてきた武将が住職を頼り、匿って欲しいと頼んだが
敵とも繋がっていた住職はこれを拒否 武将は自害
その後、武将の妻も夫を按じて寺に来たが
夫が自害しているのを見て雪隠に入り自害してしまう
以後この雪隠に入ると自殺したり発狂する人が後を絶えないため、住職が封じた
5.枕返しの間
ある旅人がこの部屋に泊まり、ご本尊に足を向けて寝た
朝起きるといつの間にか、頭をご本尊に向けて寝ていたとか
6.東山の一つ拍子木
大中寺に異変が起こる時は、決まって東の方から拍子木の音が聞こえるという
でもその音は、住職以外には聞こえない
7.根無し藤
ある僧侶が仲の良い少年の死を悲しみ、ついには少年の死体を食べてしまう
それをきっかけに墓を掘り起こして死体を食べたり
人をとって喰ったりとすっかり人喰い僧に
あるとき通りすがりの快庵という禅僧が
この人喰い僧を成仏させ、その墓に杖を立てると
自然に根が生え芽も出て来た
「この芽が生い茂る様になれば、この寺も栄えるだろう」
と言って立ち去った
「雨月物語」 の 「青頭巾」 の話らしいです
以上が、大中寺の七不思議です
庭の池には、可愛い睡蓮や
大輪のユリが咲いていて綺麗でした
今ではかなり寂れた寺になっていますが
江戸時代までは日本各地の曹洞宗の寺院を傘下において管理する
天下大僧禄という地位にあり、栄えていたそうです
ここ大中寺
近くの太平山や栃木市と合わせて、日帰りで訪れるのがお薦め
Facebook コメント