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本 そして 時々映画? かな ??? ブログトップ
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ぼくの伯父さん Mon Oncle [本 そして 時々映画? かな ???]

1958年(昭和33年) フランスとイタリアの合作

ジャック タチ監督 兼 主演

ぼくの伯父さん(2013年修復版)
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とある町で

いろんなことが自動化された近代的な邸宅に住む ユロ氏の姉家族

しかし息子のジェラールは そんな退屈な家に住むのが堅苦しく

下町に住む 独身のユロ伯父さんと遊ぶのが大好き

その事に不満を持つ両親は お見合いパーティーを企画したり

(モチロン大失敗)

姉の夫の会社に就職させたりと 四苦八苦

そして就職したのはいいけれど これまた失敗続き

地方の支店に転勤させられてしまいます

そんなドジで間抜けで頓馬なユロ氏ですが

無題.png

近所の人には好かれ 知らない人ともすぐ仲良くなってしまう

なんかほんわりした クスッと笑える映画なのであります ('◇')ゞ
 
とつとつと始まるオープニングは

高級住宅街や高層団地 下町と映像を変え

まるで 日本の高度成長期と重なりますし

ある意味 近代化に対する風刺にもとれます


この挿入音楽

一度聴くと 耳に残ってしまいます (^^♪


⇩ タチワールド (^^)/ ⇩

あ! 私

コロンビアの回し者ではありません です はい (^^)/

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阿寒に果つ (はつ) 「渡辺淳一」 [本 そして 時々映画? かな ???]

死に顔の最も美しい死に方はなんであろうか

生きていた時より美しく 華麗に死ぬ方法はただ一つ

あの死に方しかない

あの澄んで冷え冷えとした死


こんな冒頭で始まる 「阿寒に果つ (渡辺淳一)
PC031367.JPG

1971年7月から婦人公論に掲載

ちなみに 私が持っている文庫本には

昭和59年 (1984年) の19版となっています
 

天才少女画家といわれた時任純子の死体が

阿寒湖を見下ろす場所で見つかった事から始まり

渡辺淳一の初恋体験と言われる 「若き作家の章」

そして

純子を取り巻く 主に男たちの物語が続きます

(画家 記者 医師 カメラマン 姉の蘭子と章が続きます)


主人公の時任純子は実在の人物 加清純子という女性で

高校三年生の冬に行方不明になり

その春 阿寒湖畔で死体となって発見されたんだとか

そして 覚えている人もいるかもしれませんが今年の夏

北海道で行方不明になり 釧路の海岸で発見された中国人女性


愛読書だった?とも言われています

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忍びの国 「和田 竜」 [本 そして 時々映画? かな ???]

今 絶賛放映中の映画の原作です

(あれ! まだ放映中ですよね?)

購入したのは2008年 第三刷
P8060581.JPG

作者は 「のぼうの城」 も書いた 和田 竜

映画化されたのを機に 読み直しました

・・・時は戦国末期 天正6年 (1578年) に起こった第一次天正伊賀の乱の物語

当時の伊賀は戦国時代にもかかわらず 戦国大名では無く
 
地侍達 (伊賀国郷士衆) が治めており 傘下には下人 (忍者) を従えていました

隣国の伊勢を手中に収めた織田信長は 次に伊賀を と

信長は慎重に攻めるつもりでいました が 気は弱いが戦功を焦る次男の信雄

伊賀国郷士衆の策略にはまり
 
そして血気にはやり たかだか8千の兵で攻め入ってしまいます

しかし
 
策略を巡らした伊賀国郷士衆の誤算もあり 初戦は織田軍の勝利が続きます

ヤバイと思った下人の忍者たち 郷士衆を裏切り逃げに入りましたが

何を隠そう 金にはめっぽう弱い彼ら ある事をきっかけに戻り

やがて一大勢力になり 信雄軍を打ち負かし始めます
 
突如反撃を受けた信勝軍は 這う這うの体で逃げ帰り・・・

下人の忍者 無門を軸にスリリングな展開で 一気に読み進んでしまいます


ちなみに映画は見ていないのですが

元々 本 (物語) が面白くて映画になった物の原作を読んでしまうと

やはり 映画は見劣りしてしまう気がするのですが (今までの経験上)

でも もしかしたらDVDを 買ってしまうかも?しれません !!!


ちなみに後の天正9年 (1581年)  第二次天正伊賀の乱では

信雄率いる約5万の織田軍が再侵攻

最初はまたまた難攻が続きましたが 織田軍の調略もあり

やっとの事で 伊賀国を平定したそうです
 
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帰ってきたヒトラー (小説) [本 そして 時々映画? かな ???]

昨年 日本でも映画が公開されヒットしたので 見た方も多いと思います

P6291118.JPG

の原作です


2011年8月30日 彼 ヒトラーはベルリンの とある公園で目を覚まします

近くでサッカーをしていた少年たちから声をかけられますが

話がまったく噛み合いません

訳も分からず フラフラと近くのキオスクへ行き 新聞の日付を見てみると?

そして彼は ヒトラーをまねする芸人だと思われ

人々を魅了する演説は コメディとして大ヒット

彼を批判するメディアもありましたが 毒舌で撃破 そして彼の野望は・・・?

含みを持たせた結末で 小説は終わります

え? 私は こんな人が出てきても騙されない ???

そう思っている人ほど騙されるのだそうです (^。^)y-.。o○

あ! 実は私 映画は見ていないのです (;'∀')
P7021120.JPG

DVDを買ってありますので そのうちに ^^;

     ちなみに左がヒトラー本人  右は映画でオリヴァー・マスッチが演じるヒトラー
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映画と小説 また一味違うかと思います


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ぼくの伯父さんの休暇 [本 そして 時々映画? かな ???]

1952年フランス ジャック タチ監督 兼 主演

P6010008.JPG

とある夏の日

汽車に車にと ヴァカンスへ繰り出す人たち

のっぽな主人公のユロ氏もまた
 
♪ バタバタバタ ボンボンッ ♬

と壊れそうな音を出す 小さなボロ車で海辺を目指します

彼が泊まったリゾートホテルには 個性豊かな人々が!

(ちなみに ホテルのチョビハゲ支配人には笑えます ( ^^) _U~~ )

更に その個性豊かな人々を ユロ氏は引っ掻きまわしながら

この映画は とつとつと進みます

th.jpg

ラスト
 
皆が握手で別れの挨拶を交わす中 迷惑男のユロ氏のみ仲間はずれなのですが

彼とは 何故か波調が合うと思い込んでいる英国婦人と

おっかない奥さんの尻に敷かれながら 彼の様子を好ましく見つめていた

老紳士だけがそっと声をかけ 色々あった夏の休暇も終りを告げます


或る意味 日本の昭和初期 (事実 第二次世界大戦直後に作られた作品)

を彷彿させる 風刺も効いた おっとり笑えるフランス映画

時間に追われる今の日本人に ぜひ見て欲しい映画かも? です!


んでもって私 海に行って 波の音を聞くと?

テーマ曲の この音楽を時々ですが 思い出してしまいます

そして チャップリンにも多大な影響を与えた

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ジャック タチなのであります (^^)/

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明日は来らず [本 そして 時々映画? かな ???]

1937年アメリカ レオ・マッケリー監督

あしたはきたらず 291.JPG

老後資金が枯渇し 家を手放す事になった老夫婦

4人の子供達の間ですったもんだの挙句

老夫婦は 息子と娘の別々の家に別れて暮らすはめに

定石通り同居はうまくはいかず ついには老夫は体調を崩してしまい

温かい地に住む 娘の許へ行く事に決まります

そして老妻は息子夫婦の郵便の中に 女性用老人ホームの案内を見つけ

深慮の末 老人ホーム行きを決意

お互い 逢いたいと想いを募らせる老夫婦

老夫が娘の所に行く最後の日

子供達が開くお別れパーティの前 久し振りに二人きりの再会を果たします

二人はパーティーをすっぽかし とつとつと若い頃の話を想いでの場所で語り合います

そしてついに別れの時間 老夫は老妻に見送られ汽車に乗り込みます

妻が老人ホームに行く事も知らずに


小津安二郎監督の 「東京物語」 の元になったと言われる映画です

(私は見ていませんが)

映画は 駅での別れのシーンで終わってしまいます

このあと二人は逢う事が出来たのか それとも永遠の別れなのかは?

酒を呑みながら見てしまうと なんとも涙が止まらなく・・・


さて 子供のいない我が夫婦は? どうなる ???

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だれかに似た人 「阿刀田高」 [本 そして 時々映画? かな ???]

第一冊は昭和59年

だれかに似た人
誰かに似た 002.JPG

[Y字路の街]

人生は様々な分岐点を その都度決断しながら通過して行く

男と女は一体どこで 幸せの分岐点を間違えたのだろう

湖畔で偶然出会った二人は 最後の分岐点を訪れる
 
[奇談パーティ]

死別した後 人も羨む様な二人目の妻を迎えた私
  
ある時 恩師の家に呼ばれ訪れた
 
そして夜の奇妙な百物語のパーティは もう始まっていた

奇妙な事は パーティの料理がすべて死別した前妻の味だった???


タイトルの 「だれかに似た人」 という物語は入っていません

阿刀田高にしては かなりブラックユーモア & 情事の描写が多い全10編の短編集

読み進んでいくと 奈落の底に引きずり込まれる? かも ???

ちなみに一昔前の 男性目線で書かれた短編が多いので御注意!

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ナポレオン狂 「阿刀田高」 [本 そして 時々映画? かな ???]

ある日 私のところに
 
「自分はナポレオンの生まれ変わりではないか?」

という男が来た

その男は 私が書いた雑誌のナポレオンの生誕地を旅行した時の記事を読んで

私をナポレオン研究の専門家と思ったらしい

私は ナポレオン記念館を経営する人を紹介した

その人は

ナポレオンに関するものは 何でも蒐集するという狂的なコレクターである

男は帰り際 自分の会社で作っているという 河豚の味醂干を置いていった

私が好物だというと 「毎月送ります」 そして くどくどと長居をした侘びを言い帰った

しかし 私の事は忘れられたのか 味醂干は届かない

それにしても あの男 ナポレオンに瓜二つ ???

ナポレオン ベトナム 171.JPG

第一冊発行は昭和54年

私が購入したのは20歳代の前半

この頃私は 阿刀田高にはまっていまして

新刊が出るのを心待ちにしていたほどです

ナポレオン狂を含む全13編

ショートストーリーの名手と呼ばれる作家の 奇妙な味の物語

是非お試しあれ (^o^)丿

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霊長類ヒト科動物図鑑 「向田邦子」 [本 そして 時々映画? かな ???]

初回に続き 向田邦子のエッセイ

霊長類ヒト科動物図鑑
向田邦子 024.JPG

第一刷は昭和56年

購入したのは昭和57年ですので 私が17歳の時になります

題名から考えると一見 いろんな人を観察して書いたエッセイ?

なんて思うのですが実際 前の 「父の詫び状」 と同じ

今回は自分の事を 現在進行形で書いた形です (昔話もチラホラ)

彼女は 昭和56年8月 (51歳の時)

飛行機の墜落事故で亡くなってしまうのですが (空中分解だそうです)

このエッセイの中にも 「ヒコーキ」 という一説があり
 
実際 飛行機嫌いな事が伺えます

そして その中の一文が少し笑えまして

彼女のお母さんが 初めて飛行機に乗る時

「困ったわねぇ いい歳してきまりが悪いなあ!」 と一言

昭和の怖~いお父さんが理由を尋ねると?

「だって乗る時 はしご段の上で 手を振らなきゃならないでしょ!」

「あれは偉い人だけだ! ・・・ 何様の気してるんだ お前は !!!」

と お父さんに言われ シュン ○o。.

なんとも 天然なお母さんであります (^○^)

それにしても こういうエッセイを書く人

私 普段のちょっとした出来事なんか すぐ忘れてしまいますが

(文章や芸術的な才能は 一切無い私なのであります ○o。.)

メモとかして それとも 記憶を辿りながら書くんですかね?


昭和4年生まれで 生きておられれば87歳

寺内貫太郎一家みたいな
 
楽しい昭和ドラマを もっとたくさん見る事が出来たのかもしれません


そしてこのエッセイも 昭和遺産? だと 私は思います

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父の詫び状 「向田 邦子」 [本 そして 時々映画? かな ???]

読書数は多くありあせんが 本を読む事は好きです

前々から 「読んだ本をブログにしよう」 と思っていたのですが
 
感想文は大の苦手でありまして 今まで躊躇しておりました

でも 昔々に買った本を読んでいたら?
 
ちょい 書いてみようかな ??? そんな気になりました


お初は 向田邦子の 「父の詫び状」
向田邦子 022.JPG

第一刷は昭和53年 (1978年)

購入したのは昭和58年の第二十九刷 私が18歳の時になります
 
全部で24編からなるエッセイで

彼女の子ども時代 (大東亜戦争の前後) を柱に

保険会社に勤める苦労人 昭和の怖~い父親を中心に家族の事を描いています

表題の 「父の詫び状」 は 一番最初に出てくるエッセイで

何故か出だしは到来物の伊勢海老から始まり 途中から父親との話へ

”宴会の帰りに客を連れて来た父
 
そういう時の彼女は役目は お客様の靴を揃える事

彼女は父親に聞く

「お客様は何人ですか?」

「馬鹿 お前は何のために靴を揃えているんだ 片足のお客様がいると思っているのか」
 
あ なるほどと思った”


難しい言葉もチラホラ出てきます

 
意味 分かりますか ね?


親子 そして先生と生徒の関係が友達の様になって来た昨今

どちらの時代が良い という訳ではありませんが

そんな事も考えさせてくれる 古き昭和の一冊かもしれません

そして私が思うに 寺内貫太郎は

自分の父親を思い出して ちょっとお茶目に? したのかも知れません!

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